2012年05月02日12:28 【業界】
「ありがとう阪和色」 日本旅行が列車惜別ツアー
日本旅行は3月31日と4月1日に「ありがとう113系阪和色」ツアーを実施した。国鉄型として親しまれた近郊型電車113系・阪和色の最終運転を団体列車として特別に企画したもので、阪和線・天王寺駅と紀勢本線・周参見駅間を両日とも1往復した。113系は、東海道本線を中心に活躍した中距離用の電車。オレンジ色と緑色の湘南色と呼ばれるツートンカラーが馴染み深いが、ライトグレーに水色の帯を巻く塗装が阪和色。1972年に登場し、ブルーライナーの愛称で親しまれていた。
ツアーは、新型車両の登場で昨年12月に定期運転が終了して以来、113系阪和色のまさに有終の美。両端にヘッドマークを付け、車内では記念グッズなどの販売も。特にヘッドマークはツアー参加者限定のオークションで購入でき、ファンには嬉しい企画だった。
両日とも満席で、沿線には多くの鉄道ファンが集結。最終日の阪和線・浅香山駅付近の鉄橋、通称「浅香の鉄橋」には各地から集まった鉄道ファン約200人が最後の雄姿を見送った。
「阪和色」のラストラン
多くのファンも集結
日本旅行では、鉄道ファン向けのツアーを多く企画販売している。なかでも、ダイヤ改正などで引退する列車に乗車できる特別な"惜別ツアー"は人気が高い。3月17日のJRのダイヤ改正で引退した100系と300系新幹線、定期運転を終了した大阪と青森を結ぶ寝台特急「日本海」や同じく新潟を結ぶ急行「きたぐに」に乗車するプランは軒並み完売の大好評だった。
同社西日本営業本部JR営業推進部マネージャーの玉川淳さんは「これからも人気の鉄道を使ったツアーを造成していきますので、ご期待ください」。