15%増の189万人 5月の訪日外客数、地震の影響は軽微
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)によると、5月の訪日外国人客数(推計値)は前年同月比15.3%増の189万4千人で、5月単月での過去最高を更新した。熊本地震の影響を受けたこともあり、伸び率は鈍化しているものの、中国や東南アジア市場などが堅調で2ケタ増を維持した。これで1―5月の累計は972万8千人となり、年間ベースでは前年同期比29.1%増で推移している。
JNTOは5月の結果について、4月に発生した熊本地震の影響で韓国市場が伸び悩んだが、中国、東南アジアや欧米豪市場が底堅く堅調。航空路線の拡大やクルーズ船の寄港数増などプラス要因もあり、心配したほどの減退はなかったようだ。
市場別では、インドが単月として過去最高、韓国とロシアを除くそのほかの 17市場が5月単月の最高を更新。韓国は熊本地震の影響で九州ツアーはほぼすべてキャンセルになったことが響き同4.2%減の30万2千人となった。一方で中国は地震の影響は軽微で同31.0%増の50万7千人と好調だった。
JNTOでは、6月は夏休み前の需要の狭間となるが、大規模な国際イベントが福岡で開かれるなど押し上げ要因もあり、各市場の需要に注視していくとしている。