不法民泊を撲滅―全旅連全国大会記念対談(5) 絶えず戦う組織の存在感
―2020年の訪日客目標が4000万人に倍増されました。
北原 Airbnbが日本の市場が伸びると踏むのなら、いつまでも仲介の場だからと批判をかわし、駄々をこねているのではなく、経営姿勢を変えてもらうしかない。せめて登録施設が法令上の許可を得ているか、いないかを表記するくらいのことはしていただかないと困る。「不法民泊を見逃すような甘い組織ではない」
齊藤 民泊の問題は、訪日外客が一気に伸びたことによるプロセスの問題だと考えています。つまり、今、不動産投資の対象になっているのはオフィスビルでも、商業施設でも、賃貸マンションでもなく、圧倒的にホテルです。ですから、これからは正式に許可を受けた宿泊施設がどんどん増えていきます。そうなると民泊は相当な特色を出さないと生き残れません。ホテルと民泊の両方がある場合には、ホテルが利用されます。ロンドンではそうです。
齊藤源久東京都理事長
―不法民泊撲滅総決起大会では、誰になにを訴えますか。
北原 これは組織強化の大会でもあります。全旅連という組織は絶えず戦う組織であり、不法民泊を見逃すような甘い組織ではない。社会と業界にとって不利益なことに対しては、びしびしと主張し、要求し、行動し、圧力をかけ、けじめをつけてもらいます。全旅連の組織率が現状のように40%を切ってしまっていてはいけません。
佐藤信幸・前全旅連会長がつくったNHK受信料の低減化と組合への手数料収入のスキームによって、加入施設が増えている部分もありますが、ここで不法民泊が一掃される様子を見ていただくことで、さらに組合の存在感を高めていければと思います。
(トラベルニュースat 16年6月10日号)
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