消費税免税とMICEでインバウンド拡大へ 16年度税制改正大綱・観光庁関連
政府与党は12月16日、2016年度の税制改正大綱を決定した。観光庁関連では、要望していた訪日客向けの消費税免税制度の拡充と、国際会議誘致のための交付金制度の要件緩和が決まり、税制面からさらなるインバウンド拡大を図っていく。「地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充」は、訪日客の旅行消費額、地方での免税店増加を目指すもの。
免税の最低購入金額を1万円超から5千円以上に引き下げ。地方での単価の低い土産の購買増が期待できる。パスポートの提示だけで免税購入物品の海外直送の手続ができるようにし手ぶらでの観光を促進するほか、商店街での免税手続カウンター制度の利便性向上なども盛り込んだ。制度開始は5月1日。
「寄附金の損金算入の特例等の対象となる国際会議の範囲の拡大」はJNTOへの寄附金の損金算入の特例などの対象となる国際会議の要件を緩和するもので、小規模な国際会議にも対象が拡がり、地方都市での国際会議の増加を期待して設定した。
主な要件の改正内容は、参加国数が現行の日本を含む概ね10か国以上から3か国以上に、全参加者数の要件を撤廃、開催経費が概ね2500万円以上から概ね500万円以上にと大幅に緩和された。4月1日から制度開始の予定。
観光庁は今後、制度改正に関する説明会を開くなどして周知していく。