国内旅行の年末年始は"暖冬"―JTB見通し(1) 旅行人数は過去最高
国内旅行が過去最高水準の活況に―。JTBがこのほど発表した年末年始(12月23日―2016年1月3日)の旅行動向見通しによると、1泊以上の旅行に出かける総旅行人数は前年比0.2%減の3058万8千人。1969年の調査開始以来過去最高だった13―14年シーズンを5万8千人上回り、記録を更新する見込みだ。これをけん引するのは国内旅行。低迷が長引く海外旅行のマイナス分を国内旅行がカバーするという今年1年の傾向をそのままに、国内観光地が賑わう年末年始になる。観光庁やJTB総合研究所の調査、9月の日銀短観などから消費者の国内旅行への高い意欲は年末年始も続くと見られ、国内旅行人数は過去最高、同0.3%増の2996万人で3千万人に到達しそうな勢い。
一方で、海外旅行は円安傾向や国際情勢への不安といった今年悩まされてきたマイナス要素に加え、この年末年始は比較的休暇が短めの日並びということも重なり、同4.3%減の62万8千人と我慢のシーズンに。
同研究所では3月に実施した国内旅行への考え方に関する調査でも国内旅行人気がわかる。「泊まってみたいと思える宿泊施設が増えた」「乗ってみたい観光列車・新幹線が増えた」が上位になったほか、「訪日客の増加で日本の良さを再認識した」いう声が挙がるなど、インバウンドや地方創生を旗頭に国内各地、業界が魅力増強に取り組んでいる成果が表れてきた感がある。
→国内旅行の年末年始は"暖冬"―JTB見通し(2) 日数や消費額もプラスにに続く
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