厚労省、ファイザーに改善命令へ
製薬会社ファイザー(東京都渋谷区)が製造・販売する医療用医薬品で副作用が出たのに、国への報告が遅れたとして、厚生労働省は医薬品医療機器法(旧薬事法)違反で同社に業務改善命令を出す方針を固めた。報告遅れは約210件に上り、6年半にわたって未報告だったケースもあったという。厚労省は既に処分案を同社に通知しており、弁明を聞いて9月に最終的な処分を出す方針。</p><p> 関係者によると、同社では遅くとも2008年ごろから医薬品の副作用情報が安全管理の担当部署に報告されていないケースがあった。MR(医薬情報担当者)と医師らの面談記録を保存するシステムのコメント欄に書き込まれた副作用情報が見落とされたり、各地の営業所が医療機関から寄せられた副作用情報を認識していなかったりしたためという。</p>