三菱重工、空飛ぶ風力発電の開発支援
三菱重工業は27日、高さ約600メートルの上空に浮かべて使う風力発電設備の開発・設計を手掛ける米国のベンチャー企業「アルタエロス・エナジーズ社」(ボストン市)に出資したと発表した。上空の安定した強風を活用し、送電網のないへき地や被災地域などで利用する計画。2016年の商業化に向け、開発を支援する。 アルタエロス社は、マサチューセッツ工科大学(MIT)発のベンチャー企業。ヘリウムガスを充填(じゅうてん)した浮輪のような外郭の内側に発電用の羽(ブレード)を配置し、ワイヤロープで東京スカイツリーとほぼ同じ600メートルの高さに浮かべる。 三菱重工によると、上空の安定した強い風を利用することで、同規模の従来型風力発電設備と比べ2倍以上の電力量を得られるという。同社は詳細を公表していないが、出資額は数億円規模、出資割合は10%以内とみられる。