PEX運賃、旅程保証約款を実現(1) 取消料請求が可能に
旅行業界の懸案の一つだったPEX運賃の取消料の取扱い、旅館ホテルがアップグレードした場合の変更補償金の取扱いについてそれぞれ個別約款を設けることが認められた。10月1日以降に旅行契約を締結した企画旅行契約から適用される。PEX運賃は、航空会社がウェブサイトなどで販売している「先得」(JAL)や「旅割」(ANA)などの割引運賃。LCCの航空運賃も該当する。旅行会社と航空会社間の契約で設定されるIT運賃やGT運賃が減少する一方で、募集型企画旅行においてもPEX運賃の取扱いが増大してきた。
特にPEX運賃などの場合、取消料が必要とされる解約時期の設定が早く取消料の比率も異なるなど、現行の標準旅行業約款では旅行会社が客に請求できないケースも出現。結果的に、航空会社から請求される取消料、違約料を旅行会社が負担することになっていた。
そのため、各社個別申請により新たに認められることになった「募集型ペックス約款」では、PEX運賃の取消料が標準旅行業約款で定める取消料の額の範囲を超えるときは、PEX運賃取消料を募集型企画旅行の取消料として請求できるようになる。
約款の適用にあたってはパンフレットや旅行条件書にPEX運賃を利用することを明記し、航空会社名や取消料の合計額、航空会社への確認方法などを記載しなければならない。
→PEX運賃、旅程保証約款を実現(2) 消費者保護の観点から標準は断念に続く
1 | 2