意外と近いぞ伊豆半島(1) 関西から海路使い余裕の周遊
静岡県伊豆半島は首都圏からは定番の観光地だが、関西からは距離的な関係から少し縁遠いイメージを持ちがち。しかし個性豊かな温泉、大自然という魅力から憧れがあるのも事実だ。今回、静岡県大阪観光案内所の招きで3月23―24日に現地を訪れ、イメージと実際のギャップをあらためて実体験してきた。気分は「そこはもう伊豆」
今回は静岡市からフェリーで土肥へ入り、西伊豆から東伊豆へ、半島をほぼ一周するルート。首都圏側の入口、熱海や三島から入るとすると関西からはどうしても「遠い」と感じてしまう。しかし新大阪から新幹線で2時間弱で静岡へ、そこから海路で "ショートカット"すれば気分的には「そこはもう伊豆」だ。
静岡駅から静岡市の「清水河岸の市」に寄り道。清水港に揚がる魚介を安価で販売、食事処も備える"清水の台所"には国内外から年間100万人超が訪れる。この日はシラスの解禁日で運よく「生シラス丼」に出くわした。甘みと滋味が混在した新鮮さが口の中に充満する。地元ではポン酢をかけるのがおすすめだそうで、確かに合う。
生シラス丼は新鮮さを実感させてくれる
清水港から駿河湾フェリーで伊豆・土肥港へ向かう。富士山を遠目に眺めながらの船旅は約1時間。関西と伊豆の距離感を縮めてくれる重要なツールといえる。
あっさりと伊豆上陸を果たすと、早速土肥金山へ。江戸時代の金山採掘風景を再現した坑道が続く。砂金掘り体験もでき、指導どおりに挑戦すると1粒ながら確かに砂金が獲れた。この日もカップルから家族連れまで体験しており、GWなどには満員になるという。
砂金掘りに熱中。最後にキラッと光る砂金が残る
海岸線を走り、西伊豆町に入ると堂ヶ島は素通りできない。「天窓洞」は天井の岩盤が抜け落ちた海食洞くつで、中からは光が射し込んだ神秘的な景観が、外からは洞くつ内に波が押し寄せる豪快な光景が眺められる。周囲はリアス式海岸に島々が点在し、クルーズで大自然の造形美も体感するのもいいだろう。
光が差し込み幻想的だが内部は豪快に波が打ち寄せる
(長池貴志)
→意外と近いぞ伊豆半島(2) 自然の恵み肌で感じる1泊2日に続く
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