知恵と工夫で集客を
例年、4月後半から6月上旬にかけて全旅協各県支部総会や各県旅行業協会の総会が開催される。今年も中部や近畿の総会の取材に回ったが、協力会と旅行業協会が連携して送客キャンペーンを行っているところは実績を出していることに気づいた。奈良県支部では「ヤマトからカモ・ネギ送客キャンペーン」を昨年から実施。支部会員が1泊以上の添乗員が付いた25人以上の団体を受入会員施設の4カ所以上を利用すると助成金を出すというもので、昨年は10月から3月までの6カ月で約800人を送客した。これからもキャンペーンは続けていく考えで、さらなる実績を残せるよう工夫するという。
また、静岡県旅行業協会(静旅協)が実施している事前支払いか現地決済を条件に取り組む宿泊プラン「湯~旅プラン」は昨年度1年間で8500人を送客。昨年初めて行った同プランの地域キャンペン(山梨県石和温泉)では9月から12月の4カ月で3300人を送った。今年は第2弾として群馬(草津・伊香保温泉)を行う。
数字面での多い少ないという議論はともかく、以前にはなかった送客の数字があがっているのは紛れもない事実である。各地域でお国柄の事情があるにしても、知恵と工夫で客の流れをつくれることを、この2つの事例は教えてくれている。
(トラベルニュースat 12年6月25日号)