近畿日本ツーリスト・宿泊需要を創造 e宿7月スタート(1)
近畿日本ツーリスト個人旅行(岡本邦夫社長)がインターネット宿泊販売を強化する。7月から、旅館ホテルが客室在庫や予約状況を管理できる「e宿(いーやど)」をスタート。個人会員410万人を有するクラブツーリズム、法人・団体を取り扱う近畿日本ツーリストなどグループ企業の多様な販売チャネルを活用し、インターネット宿泊予約販売の市場に本格参入する。新たなOTAモデル クラツー会員410万人も対象
7月から稼働するe宿は、近ツーのウェブサイトで販売する宿泊プランを旅館ホテルが登録、管理できる宿泊予約サービス。オンライン・トラベル・エージェント(OTA)としては後発にあたるが、同社では従来にない新しい形のOTAとして役割を強調する。
コアターゲットが異なる主要3社をはじめKNT―CTホールディングスとして年間取扱額4483億円(2013年12月期決算)に達するボリュームをベースに、グループ内のシナジー効果を最大限に発揮する。
その中でもインパクトがあるのは、クラブツーリズムの会員数410万人。このうち6割は50―70代のシニア層に当たる。現状クラブツーリズムでのネット予約比率は3割で、e宿の本格稼働でアプローチを強化することにより大きな需要喚起が見込まれている。
実際、クラブツーリズムのコアターゲットであるシニア層は、平日のバスツアー、テーマ型ツアーなどへの参加が非常に多い。曜日にとらわれず時間的にも金銭的にも余裕があり、e宿によって平日の宿泊や日・月曜など稼働の低い日などへピンポイントの誘客が見込まれる。
「クラブツーリズムのサイトだけではなく、全国約300万世帯に毎月配布している旅行情報誌『旅の友』でもインターネット宿泊販売を告知していきます。確実にシニア層に届き、旅館ホテルやビジネスホテルにとっても需要開拓につながります」と、e宿を担当する近ツー個人旅行の酒井博さん。
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