消費増税でも旅へ JTB総研調査、消費者心理落ち着く
消費増税でも旅行には行きたい―。JTB総合研究所が2月に実施した「消費税引き上げと円安が旅行に与える影響」調査で、消費者は心理的に落ち着きを取り戻してきた傾向がうかがえ、旅行出費を控える意識も薄らいできているようだ。調査は首都圏、関西圏、中京圏在住の1260人を対象に実施。昨年3月に行った同様の調査結果と比較し、消費者意識の変化を分析した。
「消費増税前に購入したいもの」は半数以上が「特になし」で駆け込み需要はそれほど高くない。
「増税後の生活への影響」は「心配」がやや減少するなど不安感の高まりは特になさそう。「普段の消費を少し節約、ほしいものは今まで通り買う」も49.6%で前回と大きく変わらず、「趣味や旅行などを少し削る」も前回調査比5.3%減の40.2%、「節約したくないもの」の1位が国内旅行37.6%となるなど旅行への意識は高い。
国内旅行への影響は「回数を少なくする」が同0.7%減の48.8%でトップ。「旅先での出費を控える」「商品の比較に時間をかける」「宿泊施設のレベルを下げる」「近距離にする」が20%代で続き、いずれも前回より数字を下げた。
今回の調査から同研究所は「増税の影響がないわけではないが心を豊かにする欲求は衰えていないようだ」としている。