【鈍機翁のため息(55)】ビスカヤ人との戦い VIII
さてさて、キホーテとビスカヤ人従者の戦いはどうなってしまったのか。『ドン・キホーテ』の編集者たるセルバテンスは、《この物語の熱心な読者がゆうに二時間ほどは味わえるに違いない喜びと気ばらしが、この世から永久に失われたであろうことは、わたしとしても十分承知している》ともったいぶったうえで、幸いなことに物語の続きが偶然にも発見されたことを報告するのである。
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