日本旅館の姿を明確に
日本観光旅館連盟(日観連)と国際観光旅館連盟(国観連)が新設合併で設立する新法人の名称が「日本旅館協会」となるそうだ。新法人は今年の10月1日を目標に手続きが進められている。それはさておき先日、国観連近畿支部の人たちと韓国の観光関係者と話をしていて思ったのだが、旅館の人たちは「日本の文化を継承する旅館」という表現をするが、すべての旅館がそうだとは、言えないということだ。これぞ日本の旅館、といったところもあれば、レジャーランド的な雰囲気を売りにしているところもある。客室が5室もないのに高級旅館と名乗っている場合もある。ここのところ火災を起こして問題になっている宿泊施設も「旅館」だ。
韓国の人たちと話をした際にも日本の文化や食を楽しむ旅館を知るにはどうしたらいいのか、という質問があったが、それをまとめた組織はないし、紹介しているところもない、という結論になり「日本の旅館の定義」をきちんと整理し、「日本の文化を伝える旅館」のアピールも必要だということになった。
確かにその通りで、ひと口に旅館と言っても形態が異なりすぎて、よくわからないところがある。特にこれからインバウンドに期待する旅館にとっては、日本旅館のきちんとした姿を提示する姿勢が求められる。
(トラベルニュースat 12年6月10日号)