鹿児島県の今年は2つの世界遺産登録目指す 大阪で互礼会
鹿児島県大阪観光連絡協議会(前田慎一会長=鹿児島県大阪事務所長)はこのほど、大阪市北区の大阪第一ホテルで新年互礼会を開き、旅行会社やマスコミ関係者約50人に2014年の観光情報を提供した。鹿児島県では、2つの世界遺産登録を控える。一つは、今年1月にユネスコへの推薦書提出が閣議決定した「九州・山口の近代化産業遺産群」。幕末に島津斉彬が近代化のため興した集成館(鹿児島市)などが構成遺産に指定されている。15年6月に世界遺産登録の可否が決まる。奄美・琉球諸島の自然遺産登録も目指す。こちらは16年のリスト入りを期待する。
県内各市もプレゼンした。薩摩川内市では東シナ海に浮かぶ甑島(こしきじま)に4月、水戸岡鋭治さんデザインの新造高速船が就航する。「就航記念として6月まで旅行会社向けに割引運賃を設定します」と担当者。また、旅行商品造成支援として1ツアー当たり4―18万円を助成する。
鹿児島市は桜島観光をPR。なかでも桜島フェリーは毎日1便のみ、錦江湾から雄大な桜島を眺められる「よりみちクルーズ」を運航。修学旅行など団体利用も呼びかけていた。
指宿市は、鹿児島中央駅間を結ぶJR特急「指宿のたまてばこ」が今春から枕崎駅まで延長運転されることをアピール。指宿温泉と南九州エリアの周遊観光を紹介した。
席上、前田会長は「豊かな自然や温泉など本物に恵まれている本県へ、さらなる誘客に努めていきたい」と新年の抱負を話した。