"地旅立国"へ-国内観光活性化フォーラム開催(3) メッセージ-日本旅館協会会長・近兼孝休氏
第10回「国内観光活性化フォーラムin和歌山」が開催されますこと、誠におめでとうございます。節目の大会にあたりまして、一般社団法人日本旅館協会を代表し、お祝いを申しあげます。地旅で地域の豊かさを体感
国内観光活性化フォーラムは「地域の発展なくして日本の発展なし、地域の観光産業の発展なくして、日本の観光産業の発展なし」のお考えのもと、全国旅行業協会が会員5500社の総力を挙げて取り組んでこられているもので、地域の観光活性化を目指す私たち旅館ホテル事業者にとりましても、大きな期待を寄せています。
特に、今回は節目となる10回目の大会として、これまでにない規模となる全国から来場者を含め1万人を集客する、まさに国内旅行を創造する観光ビッグイベントであります。
一昨年の豪雨により大きな打撃を受けた和歌山県の会員旅館に対する力強い励ましであり、関西圏、そして全国の会員旅館にとりましても、集客イベントのあり方として大きなインパクトを与えるものであり、まさに全国にネットワークを持つ全国旅行業協会ならではの動員力と企画力に敬意を表する次第です。
テーマに「観光振興と未来の創造」を掲げ、二階俊博・ANTA会長や仁坂吉伸・和歌山県知事、久保成人・観光庁長官らによるパネルディスカッションは、国内観光活性化の方向性と具体化を示すものとして注目しております。
同時開催される「地旅博覧会」も楽しみにしております。全国の特産品や祭りが一堂に集うイベントであり、主催する全旅では、地旅博覧会の観覧や今年世界遺産登録10周年を迎えた熊野古道などを組み込んだ旅行プランを用意され、和歌山県内全域への旅行者の送客を計画されています。
いずれの旅行プランも日本の豊かな地域性と文化、伝統を再認識させる素晴らしいプランですが、こうした地域の豊かな観光資源は、けっして和歌山県だけにあるものではなく、全国47都道府県でも同様の取り組みが可能なものだと思いです。日本人旅行者のみならず、訪日外国人旅行者をいかに地方訪問へと促していくかを考えるときにも、大きなヒントとなるものです。
地域の豊かさを体感でき、国内旅行の新たな魅力を最も感じてもらえる着地型の旅行、なかでもANTAと全旅が「地旅」の名称で推進する着地型旅行は地域に最も精通した旅行のプロがつくり、全国のANTA会員が販売するというビジネスモデルで、私たちも大きな期待を寄せています。
全国3200の旅館ホテルが加盟する日本旅館協会は、今期3つの成長戦略を掲げ観光立国の推進に取り組んでいるところですが、その1つが国内旅行の振興であり、そのための着地型観光の推進です。私たちは魅力ある地方の情報を発信する中心的な役割を担いたいと考えています。世界で唯一の伝統文化である旅館文化と温泉文化の継承と発信、地産地消をはじめ、地元を大事にする宿づくりの輪を全国の会員に広げていくために努力しています。
国内旅行活性化に向けて、貴団体とともに歩んでまいる所存ですので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申しあげます。
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