【歌会始の儀】皇族方のお歌
皇太子さま 御社の静けき中に聞え来る歌声ゆかし新嘗の祭皇太子妃雅子さま 悲しみも包みこむごと釜石の海は静かに水たたへたり秋篠宮さま 数多なる人ら集ひし遷御の儀静けさの中御列(ぎょれつ)は進む秋篠宮妃紀子さま いくつものボビンを子らは繰(く)りながら静かにイドリアレースを編めり秋篠宮家長女眞子さま 新雪の降りし英国の朝の道静けさ響くごとくありけり常陸宮妃華子さま 秋祭(あきまつり)君の挨拶を聞かむとし子供神輿の子らは静まる三笠宮妃百合子さま 思ひきや白寿の君と共にありてかくも静けき日々送るとは寛仁親王妃信子さま わが君と過ごせし日々を想ひつつ静かにながるるときありがたき三笠宮家の彬子さま 夏の夜に子らと集ひし大社(おほやしろ)静寂(しじま)の中に鈴の音聞きぬ高円宮妃久子さま 灯籠のあかりともれる回廊を心静かに我すすみゆく高円宮家長女承子さま 静けさをやぶる神社の鳥の声日の落ちてよりいづる三日月高円宮家次女典子さま かすみゆく草原(くさはら)に立ち眺むればいとど身に沁む静けさのあり