訪日客誘客に"次の矢" 補正予算と消費免税措置
2013年の訪日外国人観光客数が1千万人を初めて突破した中で、観光庁が二の矢、三の矢を繰り出している。13年度の補正予算で11億円を計上し、今春に訪日促進キャンペーンを展開するほか、外国人旅行者に対して全品目の消費税免税を決めた。訪日促進キャンペーンは東京五輪の開催決定で関心が高まる中、4月以降の消費増税によるマイナスイメージの払しょくを図る。東アジア、東南アジアを対象に旅行会社やメディアを招へいするほか、各種メディアに広告を出す。春の旅行商品造成支援、情報発信も行う。
免税措置は、これまで家電や装飾品、衣類などに限っていたが、食品や化粧品なども含めて全品目を対象とする。1人1日1店舗あたり5千円超50万円以下の購入で、旅行中に消費しないように包装するなどが条件。
制度は10月から開始する予定で、免税店のシンボルマークもつくる。観光庁では、東京や大阪への集中を是正し、地方に免税店を増やすことで「ショッピングと言えば日本」を発信していきたい考えだ。
なお、補正予算では「観光地ビジネス創出の総合支援」に4億円をつけた。着地型旅行商品の販路を開拓し、その収益でさらに商品開発につなげるビジネスモデルの構築を支援する。専門家の派遣や勉強会、シンポジウムの開催などを想定している。