単独症状でも「水俣病」初の裁決　　難しい対応迫られる国

　水俣病の患者認定をめぐり、国の不服審査機関が、複数の症状が認められない男性を水俣病とした初の裁決。４月の最高裁判決を踏襲した初のケースで、熊本県も男性を水俣病と認定した。環境省は最高裁判決を受け、認定基準そのものは変えず基準の運用の見直しを検討しているが、単独症状でも水俣病と認める裁決が続けば、検討に影響する可能性もある。国は難しい対応を迫られそうだ。