「じぇじぇじぇ!」な宿 ゆのごう美春閣、萌えキャラとオタクで勝負/岡山
高視聴率で話題のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」。ご当地アイドルが東北の漁村を元気にするのがドラマの柱の一つだが、旅館業界にも「そこに行かないと出会えない」取り組みを進めている宿がある。しかも、こちらの方が「あまちゃん」よりも早い。舞台は、岡山県・湯郷温泉のゆのごう美春閣。女将の永山泉水さんは、まさに旅館女将界のアイドル。だけど、永山さんは湯郷温泉だけでなく美作三湯の女将の会や全旅連・女性経営者の会などで全国を飛び回り、旅館に行ってもなかなか会えない。そこで玄関口に等身大の写真パネルを設置。笑顔で宿泊客を出迎えている。
さらに、自らを「萌えキャラ」としてイラストにしたお土産を多数商品化。萌えキャララベルを貼った地ビール、黒糖まんじゅう、ビターチョコなどなど。なかでも「とろけるケーキラスク―女将のTea time」は、茨城県・筑波の旅館青年部とコラボし、プロデュースしたものだ。いずれの商品も売れ行きは好調だとか。
オリジナル商品のプロデュースにとどまらない。社長の永山久徳さんはアイドル女将に負けじと、ご当地アイドルグループ・SakuLove(さくらぶ)に関わり、昨年10月から館内で定期公演を実施。今年6月までに8回、自館のホールをオタク客で一杯にしている。さくらぶのアルバムに収録されている「Kiraki☆Love」の作詞は永山社長が手がけたもので、詞の内容がファンに人気だという。
萌えキャラとオタクで、ゆのごう美春閣は「じぇじぇじぇ!」な宿になっているのだ。