信州で暮らそう 長野県、大阪に移住支援窓口
長野県が5月27日、大阪市北区の大阪観光情報センターに移住・交流サポートデスクを開設した。移住や二地域居住の推進が交流人口の拡大につながるとして位置づけた。中高年層だけではなく若年層のIターンも見据えている。長野県への移住は増加傾向にある。団塊の世代のリタイアが始まった2008年ごろから移住の受け入れを本格化。県が把握しているだけで、この5年ほどで230人あまりの移住に関わった。
昨年5月には東京・有楽町に移住サポートの窓口を設けた。1年間で約2500件の相談を受けた。相談者の多くは、移住先としての長野を(1)ほどよい距離感(2)適度に都会で田舎(3)豊かな自然、教育や医療の充実を挙げる人が多かったという。観光で長野を訪れたことのある人が多いのも、相談者が多い要因ではないかと分析している。
長野県観光部の野池明登部長は「東日本大震災以降、地方に期待される役割が変わってきました。新しいライフスタイルを考える機会として、サポートデスクを利用いただきたい」。これまでの移住者は地域の活性化をリードする人も少なくない。野池さんは「ただ人口が増えるだけではありません。移住してきた人たちのネットワークが地域で十分生かされています。地域を元気にする中核的な人材になりうるとみています」。
大阪観光情報センター所長を兼ねる松澤繁明・サポートデスク長は「潜在的な移住希望者に働きかけたい」とし、相談員の越一雄さんは「行ってみたい、住んでみたいをリードできれば」とし住居、就労・転職、医療福祉などワンストップで相談できる窓口を目指す。
サポートデスクの開設を記念して7月6日には信州「田舎暮らし」セミナーの開催を予定している。
なお、移住・交流サポートデスクは大阪市北区の大阪駅前第1ビル8Fにある。
看板を掲げる松澤デスク長(左から2人目)らスタッフの皆さん