国内旅行がけん引―GWは市場活況(2) 旅行者、費用ともに増
JTBのGW(4月25日―5月5日)の旅行動向見通しでは、総旅行人数は対前年比0.8%増の2279万6千人で過去最高。国内旅行が過去最高の同1.0%増の2223万人と見込まれることが要因で、春の旅行市場の賑わいを国内旅行がけん引する勢いだ。東京、東北、伊勢志摩、山陰、沖縄が人気
国内旅行を地域別にみると、昨年開業の東京スカイツリー、今年の東京ディズニーリゾート30周年などで首都圏人気が継続。大河ドラマ「八重の桜」や朝ドラ「あまちゃん」効果で東北方面も増える見込みで、東日本が旅行需要を押し上げる。遷宮近づく伊勢志摩や山陰、LCCの便数増、新石垣空港開業の沖縄も期待できそうだ。
「八重の桜」効果で来訪者増が見込まれる会津・鶴ヶ城
海外旅行は56.6万人で同5.0%減だが、それでも前年に次ぐ過去2位。今年は連休が前後に分断される曜日配列や、中国、韓国など国際情勢の影響を受けての減少見込みだが、ハワイや欧州方面は堅調とみられる。
活況を後押しするのが、世間を取り巻く景況感の改善だ。旅行平均費用は国内が同2.9%増の3万5900円、海外が同6.4%と22万3400円とプラスに。アンケートで支出を増やしたいとの意向が同12.4%増の25.1%となるなど、費用低下に苦しんできた旅行市場への影響は大きい。
楽天トラベルの予約状況(4月27日―5月6日)も同様にアップ。国内は20.2%と大きく増え、福島県は大河効果で同86.0%増と驚異的な伸びを示す。JTB同様、首都圏や三重県のほか、瀬戸内国際芸術祭の香川県も人気で、構成別では女性複数や子ども連れの旅の増加が目立つ。
(トラベルニュースat 13年4月10日号)
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