【一服どうぞ】裏千家前家元・千玄室　日本人の美　風に込めて

　私の家の前には鴨川の支流の堀川からまた分かれた小川が流れていた。今は暗渠（あんきょ）となったが、暗渠にするときに私の母が茶家の雰囲気が壊れないようにと、埋め立てをやめさせた。そして昔通りの石橋を残し、一寸見（ちょっとみ）は小川が静かに流れているようにして貰（もら）った。