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【紅と白 高杉晋作伝】関厚夫(138)奇妙篇 混沌(七)

【紅と白 高杉晋作伝】関厚夫(138)奇妙篇 混沌(七)
 《時に京都に於(おい)ては長藩の勢力最も盛(さかん)にして薩藩は失意の態あり。姉小路(あねがこうじ)(公知(きんとも))卿の暗殺、三条(実美(さねとみ)?)卿の脅迫は要するに薩長の軋轢(あつれき)に源因(げんいん)すと云ふの説あり。少将の遭難に関しては臆説二三あれども此説(このせつ)最も真に近し》 『防長回天史』がえがく文久3(1863)年夏の京都の情勢だ。若干引用が長くなるが、土佐藩出身で、当時は学習院に出仕していたのちの宮内大臣、土方久元(ひじかたひさもと)はこう語っている。
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