鉄旅オブザイヤー、グランプリは「やきとり列車」
国内の優れた鉄道旅行を表彰する「鉄旅オブザイヤー」の2012年度グランプリにJTB中国四国・山口支店の「長州黒かしわを味わう!長門湯本温泉or俵山温泉に泊まる!貸切やきとり列車の旅2日間」が選ばれた。同賞は、日本旅行業協会(JATA)と鉄道旅客協会でつくる鉄旅オブザイヤー実行委員会(田川博己委員長=JTB社長)が主催し、JR各社や民営鉄道協会、日本観光振興協会などが後援している。昨年度から表彰を行っており、今回が2回目。
今年度の応募総数は10社64商品で、俳優で旅人の関口知宏さんや本紙コラム「CS宣言」でおなじみの井門隆夫さんが審査員を務めた。1月23日には表彰式が行われた。
グランプリの「やきとり列車」は山口支店の上田英夫さんと眞田直也さんの作品。10年夏に豪雨被害を受けたJR美祢線の利用促進を目的に沿線の観光素材を組み込んだ。「焼き鳥のまち」長門市の魅力を採り入れ、車内ではのれんと赤ちょうちんで盛り上げた。厚狭駅で長州黒かしわを味わうなど焼き鳥屋情緒に浸ってもらう。車内ではビール片手にロングシートで乗客と会話を楽しんでもらうなど鉄旅の醍醐味を盛り込んだ。
審査員からは「パンフのかわいいイラスト、アイスなど飲み屋好き女子の心をくすぐる。笑いころげて気持ちよく酔って休日を過ごす友人旅がしたい」(鉄旅ガールズ)など女性の心をとらえたほか地域活性化に着眼したことも評価された。
準グランプリは日本旅行西日本営業本部と日本クルーズ客船東京支店の「欧亜国際連絡列車100周年記念号の旅」。「サロンカーなにわ」で大阪駅から敦賀駅へ向かい、敦賀からウラジオストクへの船旅を楽しむというもの。
審査委員特別賞は、クラブツーリズム関西国内旅行センターの「鉄道でめぐる!日本一周の旅」、クラブツーリズム第1国内旅行センターの「紅葉エクスプレスで行く秋色輝く北海道」、JTB西日本国内商品事業部の「サロンカーなにわ鉄道クルーズ 日本海の絶景を望む山陰縦断ローカル線の旅」だった。