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売れる地旅のヒント(2) 大賞はストーリー性と地域一体を評価

売れる地旅のヒント(2) 大賞はストーリー性と地域一体を評価
第3回地旅大賞は、2010年10月から募集を開始し11年2月25日に締め切った。全国のANTA会員45社から96商品の応募があった。当初は11年4月―12年2月末の期間で集客数をカウントし、選考の基準とする予定だったが、東日本大震災のため、11年4月―12年10月末のロングスパンで集客実績をカウントした。個別の集客が難しい地元の観光資源をまとめ 従来の企画内容の斬新さや地域一体となった取り組みなども評価要素に加味し、前青森大学の学長で一般財団法人青森地域社会研究所特別顧問の末永洋一さんを委員長に、井門観光研究所代表取締役の井門隆夫さん、まちづくり観光研究所の奥坊一広所長が選考にあたった。 大賞に選ばれた日本海トラベルのツアーは、庄内町の清川地区を舞台にした1泊2日の行程。源義経、松尾芭蕉、清河八郎ら地区にゆかりのある人物や、樹齢1千年を超える巨大杉が群生する「幻想の森」などをボランティアガイドが詳しく案内する。宿泊先では地元女性の手づくり料理を振る舞うという内容。 この商品には期間中、複数のANTA会員から約350人の集客があった。仙台市からの修学旅行、被災地の南三陸町からも来訪者があった。 後藤社長は「地元の皆さんと一緒に勉強しながら造りあげました。大賞受賞は、清川地区の皆さんにもたいへん喜んでいただきました」と話し、地区の活性化へさらに意気込んでいた。 選考委員は「個別の集客は難しい地元の観光資源をうまくまとめ上げ、連続性・ストーリー性のある商品に仕上がっている」(末永さん)、「多くのボランティアガイドの協力なくして、この商品は成り立たず、地域の人たちが一体となって取り組んだことを評価したい」(奥坊所長)と評した。 優秀賞の2点は、ツアーステーションの「郷土愛深い『語り部』がご案内―」が一般客を約90人、アースランド観光の「南阿蘇村7不思議の旅―」がANTA会員と一般を合わせて約100人を集客した。 前者には「犬山祭の宵山を表に裏に楽しむツアー。地元ならではの手配力を感じた」(井門さん)、後者には「『阿蘇山に行きたい!』そんな思いにさせてくれる。地元の団体や組織との協力体制もしっかりと構築されている」(末永さん)。 (トラベルニュースat 13年1月25日号) →売れる地旅のヒント(3) ツアータイトルと地元連携が重要に続く 1 | 2 | 3
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