東北観光博の経済効果は約460億円 9月までの中間発表
観光庁はこのほど、現在開催中の「東北観光博」の3―9月までの効果検証を行い、結果を発表した。東北への延べ宿泊者数は震災前2010年の実績を8%上回り、地域に与えた経済波及効果も約460億円と推計されるなど、同博が東北復興に一定の貢献を果たしたことが明らかになった。開始後7カ月間の東北地域への延べ旅行者数は前年比7%増、前々年比10%減の約3080万人回。一方で延べ宿泊者数は前年比7%増、前々年比8%増の約2660万人泊と推計。旅行者数は震災前を下回るものの、宿泊者数は大きく上回っており、宿泊を伴う旅行先、滞在観光地として東北の存在感が示された格好だ。
この期間中の東北への全旅行者の旅行消費額は約8600億円、経済波及効果は約9800億円。そのうち観光目的に限ると、経済波及効果は5200億円と推計された。東北観光博のプロモーションなどで喚起されたとされる旅行者数は約140万人回で、経済波及効果は460億円だった。
また、同博の認知度についてアンケートも実施。認知度と東北への訪問意向、東北での宿泊数、その旅行の満足度を訪ねると、認知度が高い人ほど訪問意向は強く、滞在期間は長く、満足度も高くなるという正の相関関係が示された。