日本旅館協会近畿支部がITセミナー 西村連合会長「IT推進を全国へ拡大」
日本旅館協会近畿支部連合会(旧国際観光旅館連盟近畿支部)は10月17日、大阪市北区の新梅田研修センターでITセミナーを開き、旅館関係者120人が出席した。セミナーの冒頭、西村肇連合会長は「明日(10月18日)、国観連と日観連の設立総会が開かれるが、近畿支部ではこのセミナーをはじめ国観連、日観連、全旅連の枠を超えて研修会を行ってきた。近畿において旅館団体の結束した形はできている」と話し、近畿の支部名を来年4月から「関西支部」にすることを報告した。
さらに西村連合会長はITを抜きにして業界の今後は考えられないという観点から、今後もITの取り組みを強め進取の姿勢は「全国に広めたい」と結んだ。
セミナーではキャディッシュ社長の千垣内順さんが「日本旅館協会OPEN WEB」と「インターネットで昨対比150%以上の売上を達成するための方法」を説明。
千垣内さんはネットエージェントの寡占化が進むと将来的には脅威になることを指摘。旅館ホテル独自の販売網を育てることがインターネット宿泊予約市場の健全な発展になることを訴え、OPEN WEBへの参画を呼びかけた。
続いて千垣内さんはインターネット予約で売上を3億円伸ばしたホテルや1日40組の予約を取るようになった旅館を紹介。自社ホームページで制約率を上げるには写真撮影にお金をかけ、自社の強みを明確化するほか客層別のカテゴリを作成し、小規模旅館は客層を絞り込むことが重要だと話した。
このあとツイッター・ジャパンのセールスマーケティングマネージャー小林哲男さんが「旅行業界におけるツイッターの活用事例」、リョケン専務の佐野洋一さんが「ネット集客の対策と課題」をテーマに説明。細かい情報はパソコンサイト、即予約はスマートフォンという使い分けた対応が必要であるとし、集客のための戦術を伝えた。