明治維新150周年へ発進、年間宿泊400万人目指す 山口県が観光情報発信会
山口県はこのほど、大阪市内のホテルで2012年度「おいでませ山口」観光情報発信会を開いた。2018年の明治維新150周年に向け来年からスタートするイベントなどを旅行会社担当者らに紹介した。会の冒頭にあいさつした県観光交流局長の山本隆士さんは、11年で年間330万人だった宿泊観光客数を「新しい知事のもと、400万人を目指す」と明言。「観光力の増強」を掲げて8月に就任した山本繁太郎知事の公約を推進していく。また12月13日に開港し、ANAが羽田と1日4往復する「岩国錦帯橋空港」も宿泊観光客増大の追い風にしたいとした。
山口県では今年、おいでませ山口イヤー・観光交流キャンペーン(CP)を展開し、従来目標とする年間観光客数3千万人の実現に向け踏み出した。来年は、同CPの成果を継承しつつ、幕末から明治にかけての歴史観光にさらにスポットを当てていく。
「ディスカバー!長州ウォーク」は、萩藩絵図方が制作し現存する古地図を片手に各地で開く歴史ウオーキング・イベント。岩国市や長門市など現代の町並みを古地図と対比しながら歩き、往時の町割りや暮らしぶりのイメージを膨らませる。
18年の明治維新150周年に向けては、下関戦争から150年展(下関市立長府博物館)や高杉晋作と奇兵隊(下関市・東行記念館)といった特別展示、萩市の晋作ゆかりの地を歩く維新探訪ウオークなどが予定されている。
さらに近年、県が力を入れてアピールしている「萩往還」の歴史散策は来年も継続する。萩と三田尻を結ぶ全長53キロの往還の要所で語り部の会によるガイドウオークを定期実施している。