死ぬまいと男性は木にしがみついた 東日本大震災から10年、人生の再建続く
クロサワ・ケンイチさんは何とか木にしがみついていた。周りは水であふれ、眼下の道路は完全に水没していた。
2011年3月11日、6分近く続いたマグニチュード(M)9.1の地震は日本史上最大規模のものとなった。東京の北東370キロの沖合を震源とし、巨大津波はクロサワさんが生まれ育った石巻市も飲み込んだ。
高さ10メートルの津波が押し寄せる直前、当時40歳のクロサワさんは高さ3メートルの松の木によじ...
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