【美と遊ぶ】死の自覚 鮮烈な存在感に「生誕120年記念 田中恭吉展」和歌山県立近代美術館
「夭折(ようせつ)の芸術家」。そう聞くと、一定のイメージを思い浮かべがちだ。近づく死の足音に焦燥と虚脱、異様な高揚を繰り返し、早熟な才能を持て余す…。しかし大正期に創作版画を開拓した田中恭吉(1892~1915年)は逆に、死の自覚ゆえに芸術の高みに達した作家といえる。和歌山県立近代美術館(和歌山市吹上)で開催中の「生誕120年記念 田中恭吉展」。命を刻んだ創作の全貌が紹介されている。
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