【北欧点景】ハンザ都市で見た日本女性のたくましさ
「上から目線で失礼します」。作曲家オーレ・ブルの銅像が建つ噴水の前で、真っ赤なジャケットを着た山口綾子ハンセンさんが丸い石製ベンチに飛び乗った。「マダムキラーと呼ばれたイケメンで、男性までもが入浴後の水を欲しがったといわれてます」 成田空港からデンマークの首都コペンハーゲン経由、乗り換え時間を含めて十数時間。ようやくノルウェー第二の都市ベルゲンに到着した。山口さんは1975年から地元観光協会の公認ガイドを務めている。当時彼の地に日本人はほとんどおらず、いまも通年で在住しない学生を含めて25人しかいないという。