常に万全の態勢で
ここ最近、自然災害が後を断たない。東日本大震災以降、昨年の熊本・大分の地震はもちろん各地で相次いでいる。豪雨に至っては、もうゲリラとは言えないほどだ。「天災は忘れたころにやってくる」という言葉があるが、忘れる暇もなく至るところで起こっている。観光地では一時、「なぜ土日曜日ばかりに天災が起こるんだ」という"嘆き節"が聞かれたものだが、ここ数年はいつ、どこで天災が起こるのか戦々恐々といった感じだ。ある程度は予想できたとしても、50年に一度、百年に一度が頻繁に起き、想像できない事態が日常化している。
我々の業界で困るのはツアーや宿泊のキャンセルだ。旅行業法や旅館業法通りにすんなりと事が運ぶのなら問題はないが、人対人である。それぞれの現場で苦労されていることだろう。マニュアルがあっても、マニュアル通りにはならないのが我々の業界の常で、百のトラブルがあってもそれぞれ対処が変わってくるから、やっかいだ。
これから夏本番。暑さと合わせて突然の豪雨などで、どのようなトラブルが起きるかわからない。最終的には人同士で解決するしかないわけだが、気を引き締めて夏商戦に取り組みたい。天災の対策はないもののしっかりと情報を集めて、臨みたい。
(トラベルニュースat 17年7月25日号)