【書評】『キシャツー』小路幸也著
海岸線を行く、たった一両編成の電車で部活に通う、仲良し女子高生3人組の大切な夏休みを描いたこの小説。なにかの大きな事件に巻き込まれたり、複雑な人間関係が交錯したりすることはありません。舞台は北海道の海沿いの町、1時間に1本しか電車がやってこない変哲もない田舎町、その車窓から浜辺に見えた、赤いテントにいるワケありの男子高生と出会い、物語は静かにゆっくりと動いていきます。
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