魅力群雄割拠・愛知へ出陣(2) ものづくりと歴史文化に誇り
2日目は南知多町の観光農園花ひろばから。園内では1年を通して様々な花々が咲き、いちご狩りなど収穫体験も楽しめる。園主の小笠原辰夫さんはパパイヤを手に「夏のヒマワリは大きな目玉です。団体客にはお土産の野菜を提供しています」。「瀬戸物の瀬戸」と歴史の犬山
北上し、瀬戸市へ。瀬戸焼の工房を再現した「瀬戸蔵ミュージアム」やまち歩きで瀬戸物の郷の風土を体感。「招き猫ミュージアム」では招き猫の絵付け体験に挑戦した。顔料の塗りはなかなか難しく、参加者は神妙に思い思いの絵柄を描いていた。瀬戸市交流活力部の川原知佐栄さんは「瀬戸物の瀬戸はここだともっと知ってもらいたい。まちを歩けば風土を感じてもらえます」。
招き猫の絵付けに挑戦
犬山市では明治時代をはじめ建造物・文化財を移築・展示する「博物館明治村」へ。圧巻は帝国ホテル中央玄関。大正―昭和期には珍しい高貴なつくりは現代にあっても新鮮な驚きを伝える。同村の橋本強さんは「来年は明治維新150年。文化財という側面から明治時代を感じるという楽しみを伝えたい」。
旅のラストは犬山城。現存天守で最古の様式を誇る国宝で、城内は急な階段と太い柱が往時の雰囲気を伝え、天守閣からは市内を見下ろす澄んだ絶景が広がる。城下町は団子をはじめ食べ歩きにも最適で、この日も若者たちで賑やかだった。犬山市観光協会の宮地靖さんは「城を中心にまちを歩いてもらえれば魅力を感じてもらえると思います」と胸をはる。
犬山城下町を歩く
旅を通して参加者からは「名古屋以外は大きな観光地はないが、個性あるまちが点在していて商品化しがいがある」といった好意的な声が。地域の人たちの観光に賭ける熱意と誇りが印象に残った旅だった。
(長池貴志)
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