インバウンドの教科書 全旅連青年部、訪日客受入支援へ発行
全旅連青年部はこのほど、外国人旅行者の宿泊受け入れに消極的な施設の背中を押そうと「旅館の、旅館による、旅館のための インバウンドの教科書」(A4判横62頁)を発行した。受け入れに当たっての心構えや基本となる共通ポイント、旅館で頻出する基本英会話や会席料理の料理ごとの英語名などを、必要最低限に絞って紹介している。さらには「話せなくても、勉強しなくても」大丈夫と、ゲストが旅館の過ごし方や備品の持ち帰りへの注意、体調を壊したときの対応などが一目瞭然のイラストも付けた。コピーして館内に掲出したり、フロントで提示できる。また、受け入れの決意から、コミュニケーションツールの改善、積極的な情報発信や集客までのステップアップまでフォローしている。
冊子を作成した全旅連青年部インバウンド対策委員会の倉沢晴之介委員長(長野県別所温泉・上松屋旅館)は「訪日受け入れの教本はこれまでもありましたが、旅館の現場では使いづらいものでした。今回の冊子の特徴は旅館のメンバーが自ら作ったことです。英語が通じる、使えるということだけではなく、訪日客も日本人客と変わらないんだと、受け入れに対する気持ちや考え方をきちんと伝えたかった。今、各県ごとに必要部数を聞いているところです。全国の旅館で使ってほしい」と活用を呼びかけている。