次代の観光産業担う宿経営者を育成-観光庁の講座から(1) 「会計」の意味
全国3カ所で観光庁と大学が連携して実施している次世代の宿泊経営者を対象にした「観光産業を担う中核人材育成講座」。第2回目の講座が10月22日、大阪市中央区の日本ケアフィット共育機構大阪事務所で開かれた。1コマ目は和歌山大学観光学部の八島雄士教授が「宿泊事業の会計と財務―サービスの品質と管理の自己点検」と題して話した。
八島教授は、会計と財務を扱うためには「会計」「経営する」「経営・経営者」といった言葉の意味を知ることが大事だと強調。「会計」には支出報告をする意味のほか、理由や原因を説明する、責任を取るといった意味があり、「経営する」には会社を管理・運営をする以外に何とか成し遂げる、扱いにくい人や動物を手なづける、しつけるといった意味が含まれることを紹介した。
熱心に講義に聞き入る参加者
「経営者・経営」には会社や集団としての経営、管理のほか、巧みな取扱い、能力といった意味があるとし、マネジメントとは「会計」「経営する」「経営者・経営」の3つが含まれていることを認識、実行することで成立するものだと話した。
また管理運営力を向上するには「働く豊かさ」や「顧客の感動」を創出し、現場の知識や経験を差別化要因として見える化する必要性を訴えた。現場目線、現場情報を重視したボトムアップを行う中で業績評価、指標を作るべきだとした。
→次代の観光産業担う宿経営者を育成-観光庁の講座から(2) OTAと上手に付き合うに続く
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