高速道開通で関西から来訪容易に 山梨県が大阪でアピール
山梨県観光説明会・商談会がこのほど、大阪市内で開かれた。中部横断自動車道やリニア新幹線など高速交通網の整備を控え、関西圏から近く便利になる山梨県をアピールした。富士山の世界文化遺産登録以降、関西からの入り込みは増えている。県全体の観光入込客数に占める割合は、以前は3%程度に過ぎなかったが、現在は約150万人で5%まで上昇している。2年後には甲府市と静岡市を結ぶ中部横断道が開通するほか、東名と新東名を経由して山中湖などへのアクセスが便利になる須走・御殿場バイパスも2020年までに全通。関西から大幅に来やすくなり、山梨県を拠点にした周遊観光コースの設定も容易になる。
そんな中、山梨県がプッシュしているのが「浮世絵」。富士山を背景に描かれることが多い浮世絵は山梨県が舞台になっている作品が多い。浮世絵の風景を実体験し、国内でもっとも保存状態がいい作品を多数所蔵する県立博物館を組み入れたコースを売り出す。
県観光部の仲田道弘次長は「知事以下、観光産業を山梨のリーディング産業にしようと取り組みを強化している。昨年は日本一の長寿県にもなった。健康長寿、ウェルネスツーリズムを核に、浮世絵やワインなどを組み合わせ、国内外にモノからコト消費を促すツーリズムを定着させたい」と意気込む。
特に仲田次長は、かつて甲州ワインの海外セールスに力を入れてきたことから、和食をはじめ素材を生かした料理に合う酒として「甲州ワインの白」を世界基準のキラーコンテンツとしてアピールしていきたいと話す。