立ち寄りから宿泊へ-中山間地域の挑戦 広島県庄原市
広島県庄原市から、市観光協会の坂田忠則さん、国営備北丘陵公園の末長秀紀さん、帝釈峡遊覧船の片岡克彦さん、市商工観光課の武田悠作さんがこのほど、トラベルニュース社大阪本社を訪れ、インバウンド誘致やテーマ型観光ルートの設定など、観光最先端の中山間地域をアピールした。庄原市は最近、韓国人の旅行訪問先として選ばれ始めている。きっかけは昨年の比婆山のトレッキングだった。今年に入って、帝釈峡や備北丘陵公園も目的地となり、山陽の広島と山陰の松江を結ぶ立ち寄り拠点として香港の旅行会社などからも注目を集めている。
「今は、市内滞在時間は40分程度ですが、いずれは宿泊にもっていきたい。市内観光消費額を引き上げることに挑戦します」と末長さん。
その一環で定着を目指しているのが「花」をテーマにした山陽と山陰をつなぐ観光ルート。庄原市内や、尾道の千光寺、松江の由志園をつなぐ延長200キロの「花めぐり街道」の構築を図る。
沿線の松江、三原、尾道、庄原の観光協会が旅行業登録していることから、観光協会間で受委託契約を結ぶことが決まった。「それぞれの着地型旅行企画を地域全体で売る。画期的なシステムだと思いませんか」と坂田さん。
さらに武田さんは「民家の庭を公開するオープンガーデンを毎年開催していますが、はっきり言って一度見たら人気が出る理由がわかる」。片岡さんは「カヤックで帝釈峡の最深部に行く贅沢」などと、4人で中山間地域パワーを炸裂させた。
広島県庄原市の皆さん