研修旅行で九州被災地を支援 JR旅連西日本が総会で決定
JRグループ協定旅館ホテル連盟西日本地域本部(田岡茂会長=城崎温泉・心の宿三國屋)の通常総会がこのほど、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で開かれた。JRと連携してエリア内の観光素材開発に取り組み販促活動を行うほか、熊本地震の被災地を支援するため九州への研修旅行の実施も決めた。田岡会長はあいさつで、民泊など宿泊業界を取り巻く課題に懸念を示しながらも「宿とJRは車の両輪。地域素材をしっかり掘り起こし、地域活性化につなげたい」と、沿線の地域開発への意欲を示した。
「素材を掘り起こし、地域活性化を」と田岡会長
JR西日本営業本部の室博副本部長は、昨年開通した北陸新幹線の利用状況が旧来の特急と比べて約3倍、大阪方面からの特急サンダーバードも前年の105%と好調だったことを報告し、来春デビュー予定の豪華寝台列車「瑞風」については「ミニDCを行い、その成果を根付かせたい」。
また、自身が6月から営業本部長に就任することから、「もう1度地域との関係を見つめ直し、新たな営業スタイルを築きたい」と抱負を述べた。
今年度は、昨年度に続き大阪ステーションシティで10月に行われるフラワーアートミュージアムに協賛することや、引き続き地域活性化や販売促進活動に注力する。
九州への研修旅行は被災地支援に加え、旅館経営者として震災への対応を学ぶ。田岡会長は「東日本大震災時も現地でケーススタディを聞いた。震災は必ずやってくるので、発生時に何を行うか瞬時に判断できるよう従業員にインプットしないといけない」と意義を強調した。実施時期や行先などは被災地域の状況を踏まえて後日決定する。