京都でアート観光 のぞみ、近世・近代の日本画講座
京都の着地型企画を手がけるのぞみ(本社・京都市)はこのほど、京都市東山区の「Kiyomizu京都東山」で、春の京都体験プランとしてアート講座「0から楽しむ日本のアート」を実施した。同社は、伝統文化など京都に特化した体験予約サイト「オスキョー」を運営し、自社ツアーも企画。旅行会社のオプショナルプランとしても採用されているほか、京都の企業と連携したイベントの展開も図るなど京都の魅力発信にこだわった事業を展開している。
今回は京都ゆかりの絵師の名画を所有するコレクター・鳥井光広さんのコレクション約40点を展示。日本画の楽しみ方や作品の解説を行うレクチャーも行った。
展示された作品は京狩野派の祖・狩野山楽や長谷川等伯の最初の師・曾我紹祥といった近世の貴重な名画が並んだ。近代からは竹久夢二の作品もあり、著名な絵師たちの作品に来場者は興味津々だった。
鳥井さんは「近世と近代では都の移転で絵師から支援者が離れ、作風が一変したのが面白い」と見どころを解説。ナビゲーターを務めた同社の藤田功博社長は「京都を支えた絵画が廃れるのを懸念した府が学校をつくったり、アートで観光を始めたのもこのころ」と京都府の観光政策の歴史にも言及していた。