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京都市の旅館客室稼働率は70% 15年実態調査、訪日客割合もホテルと大差なく

京都市の旅館客室稼働率は70% 15年実態調査、訪日客割合もホテルと大差なく
京都文化交流コンベンションビューローはこのほど、2015年1年間の「京都市旅館稼働実態調査」を発表した。年間平均旅館客室稼働率は全国平均を大きく上回る70.1%。宿泊客全体に占める外国人客の割合は29.2%で、市内ホテルと同程度の割合だった。調査は京都市内の旅館の稼働状況や外国人観光客の対応の状況を把握するために、市内全旅館を対象に初めて実施。調査結果をもとに、京都府旅館ホテル生活衛生同業組合などと連携して外国人観光客の受入環境整備など旅館の稼働率の向上につなげたい考え。 年間平均客室稼働率は80%以上が36.3%、70―80%が18.6%と70%以上の施設が過半数を占めた。市内27ホテルの平均88.9%には及ばないものの全国平均の37.8%と比較すると国際観光都市・京都市の人気ぶりがうかがえる結果に。 宿泊客全体に占める外国人客の割合は29.2%でホテルの35.1%と比べても大差ない。個人・団体比率は個人客が85.4%、団体客が14.6%、平均泊数は2.1泊。居住国は1位が中国で40.5%。次いでアメリカ11.9%、台湾10.3%。フランスやイギリスといった欧米諸国も上位にランクされるが、ホテルと比べて中国人の占める割合が高い。 外国人集客への取り組み状況は「積極的」「取り組んでいる」と回答した施設は71・3%。行っているサービス・対応は1位がWi―Fi、2位が泊食分離、3位が多言語メニュー作成だった。 外国人客の受入で発生したトラブルや課題を聞くと、「連絡のないキャンセルなどの防止に向けた対応」「事前情報とのギャップによるクレーム」「浴場の利用方法でトラブル」といった外国人客特有のものから、「旅館の認知度はまだ低く、個別施設でのPRには限界がある」「安心、安全や治安の観点から民泊は反対」「人材確保が難しい」といった旅館業界が抱える課題を訴える声があがった。
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