古代ギリシャ伝える特別展 東京国立博物館で6月21日から
東京国立博物館で6月21日―9月19日、特別展「古代ギリシャ 時空を超えた旅」が開催される。ギリシャにある40カ所以上の国立博物館群から厳選した、新石器時代からヘレニズム、ローマ時代までの作品、約300点を時系列で展示する。3月14日に東京国立博物館で開いた説明会で企画担当者は「これまでギリシャ展と言えば、理想的な美や完全な美といった近代ヨーロッパのフィルターを通した作品群が展示されてきた。今回は、そうではない初めてのギリシャ展になる。1千年の不変性がエジプト文化だとすれば、ギリシャの特徴は変化と多様性。それを見てもらう」と見どころを説明した。
展示されるのは、紀元前5000年前後の新石器時代や、同3000年前後のギリシャ最古のエーゲ海文明、それに続くミノス文明、ミケーネ文明、古代オリンピックの時代、マケドニア王国時代、そしてヘレニズムとローマ時代までの作品。
エーゲ海文明時代、前17世紀の色彩鮮やかな「漁夫のフレスコ画」や、考古学者シュリーマンが発掘に関わったミケーネ文明の黄金製品、前5世紀に陶片追放にあったテミストクレスの名前が書かれた陶片やマケドニア時代のアレクサンドロス頭部などの作品を展示する。
観覧料は一般1600円、大学生1200円、高校生900円で、いずれも前売料金と団体割引がある。
同特別展は長崎県美術館(10月14日―12月11日)と神戸市立博物館(12月23日―2017年4月2日)でも開催される。