「宿ネット」で民泊に対抗 全旅連、空室情報を大幅に拡充
民泊と称する無許可の宿泊営業施設の増加が問題となっていることを受けて、全旅連(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、北原茂樹会長=京都市・旅館こうろ)は、4月1日から公式ウェブサイト「宿ネット」上に、東京や大阪の空室情報を大幅に拡充した。空室情報の拡充で、訪日旅行者に対応したウェブサイトにリニューアル、都心を中心に空室情報を増やし「客室不足だから民泊を推進」という世論形成に少しでも歯止めをかけたい考えだ。東京近郊の宿泊施設では、自社ウェブサイトを持っていなかったり、英語版サイトがない組合員旅館ホテル500軒の施設情報を新たに追加するほか、問い合わせ機能により、これら施設の空室情報の提供も行う。
宿ネットへの掲載施設数は全組合員施設に当たる1万6千軒。このうち関東圏の1700施設、関西圏の1500施設については空室情報を掲載している。
全旅連では宿ネットのリニューアルについて「防災や衛生管理が整っている旅館ホテルに宿泊することで、外国人利用者を含む利用者が安全で安心したサービスを受けられるよう、さらに全国の組合員宿泊施設を対象に空室情報を拡充させていく」としている。