バス事故や雪不足響き大きく下落 JATA3月期市場動向、国内DIはマイナス6に
日本旅行業協会(JATA)の2016年3月期(1―3月)旅行市場動向調査の結果によると、国内旅行の景気動向指数(DI)はマイナス6で前期(15年10―12月)より15ポイント下落した。海外旅行はマイナス39で前期より1ポイント改善。国内、海外ともふるわなかった。国内旅行DIは、総合旅行会社やホールセラー、リテーラーなど全業態で下落。エリア別では北陸15、京阪神9、東京6がプラスを維持したが、いずれも前期に比べ数値を落としている。奄美・沖縄は5ポイント上昇して5になった反面、東北は10ポイント下落のマイナス30と大きく下落した。団体、個人旅行もふるわず、旅行会社からは「団体旅行はバス料金高騰、バス事故の影響が出ている」「インバウンド需要増で、京都や東京都内のホテルが高騰し予約が困難」「雪不足で北海道・東日本の冬の商品の不催行が多く発生」という声があがっている。
国内の次期(4―6月)DIは、北海道新幹線開業が見込まれ、9ポイント上昇して3と見通す。
海外旅行は、業態別ではリテーラーや海外旅行ホールセラーは回復傾向にあるが、海外旅行系旅行会社は下落傾向。方面別では全方面でマイナスが続く。なかでもヨーロッパは29ポイント下落と悪化が深刻に。反面、オセアニアは17ポイント、ミクロネシアは13ポイント上昇した。次期DIの見通しはハワイがプラスに、ヨーロッパも回復が見込まれ、8ポイント上昇してマイナス31。
調査は4半期ごとに実施。今回はJATA会員297社が回答した。