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【書評】『未像の大国 日本の建築メディアにおける中国認識』松原弘典著

【書評】『未像の大国 日本の建築メディアにおける中国認識』松原弘典著
 400ページを超す大部の書である。しかも建築書でありながら建築の画像は一切見られない。したがって普段ビジュアル系の書に慣れ親しんだ読者にはかなり抵抗感のある書といえよう。そのような人々にやさしく窓口を開いてくれているのが、巻末に置かれている、中国とゆかりの深い10人の専門家とのインタビューである。構造の川口衞(まもる)、環境の尾島俊雄、建築家の相田武文、片山和俊、仙田満、山本理顕(りけん)、建築史家の村松伸など各分野のエキスパートが、本書の主題となっている中国の建築の変遷に伴走してきた体験を赤裸々に語っている。そしてこのように変転極まりない中国の状況を曲がりなりにも明治の初めから我(わ)が国に伝え続けてきた建築ジャーナリズムのデータ分析から日本建築界の外部受容の実相を解明しようというのが著者の目論見(もくろみ)であったのだ。
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