初の5億人泊突破 15年宿泊旅行統計
観光庁がまとめた2015年の宿泊旅行統計調査結果(速報値)によると、延べ宿泊者数は前年同月比6.7%増の5億545万人泊だった。海外旅行の低迷で国内旅行の人気が高まったことや、訪日外国人宿泊者数の急増が寄与し、2007年の調査開始以来初の5億泊突破となった。そのうち日本人宿泊者数は同2.4%増の4億3908万人泊。北陸新幹線開業効果も要因として挙げられる。外国人宿泊者数が同48.1%増の6637万人泊と大きく増加した。
都道府県別の延べ宿泊者数では新潟県同17.7%増、富山県同14.0%増、石川県同12.9%増、福井県同11.5%増と北陸新幹線開業の効果が顕著に。関西、九州も大半の県が2ケタの伸びとなり、西日本人気が顕著だった。伸び率トップは香川県の同22.8%増。
東京都は同9.7%増、大阪府は同8.9%増、京都府は同10.3%増と訪日客の人気を集める大都市圏も大きく増加。大半の県が前年より増加しているが全体的には都市部の好調が目立つ。
客室稼働率は全体で60.5%。シティホテルは79.9%増、ビジネスホテルは75.1%増 、リゾートホテルは57.3%増で、いずれも10年の調査開始以来、最高値を記録した。旅館は同2.6%増の37.8%増。
客室稼働率が80%超となった都道府県は、シティホテル11、ビジネスホテル5、リゾートホテルは2といずれも前年より大きく増加。大半が東京、大阪、京都、千葉、神奈川など大都市圏で、特に大阪は各ホテル分類で9割前後となっており、大都市圏での客室不足があらためて示された結果になった。