好調富士山を軸に県内観光を推進 山梨県、旅行商品造成呼びかけ
やまなし観光推進機構と山梨県はこのほど、大阪市内で観光説明会と商談会を開いた。6月22日にオープンする富士山世界遺産センターや秋冬の観光情報を旅行会社に伝えた。富士山世界遺産センターは、世界文化遺産登録3周年を記念して富士河口湖町に開設される。直径15メートルの和紙で作った富士山のオブジェ「冨嶽(ふがく)三六○」を中央に配し、1日の移ろいや四季の変化を照明と音響で再現する。館内では富士山の文化的な価値を信仰、芸術の面から紹介する映像、富士山の歴史なども再現する。
年間35万人の来館者がある既存の富士ビジターセンターに隣接し、今後は一体的に運営。見学所要時間は20分―120分と幅を持たせ、7カ国語案内アプリなども備える。駐車場は大型バス29台を収容する。観覧料は大人400円、団体320円。祝日の翌日と火曜休み。
秋冬の観光情報では、山梨市の西沢渓谷の紅葉、富士河口湖町の冬花火などを紹介。歴史と文化の里として、身延町の身延山久遠寺で10月10日に行われる万燈行列をアピールした。
県観光部の桶川昇次長は「好調な富士山観光を県内全域に波及させたい」とし、狭東地域ワインリゾート推進協議会が今年1月に発足したことや、八ヶ岳エコパークなど様々な地域にも注目してほしいと呼びかけた。
観光推進機構の井澤啓理事長は「テーマ性、ストーリー性のある素材を発掘し、やまなしの本物をアピールしていく。利便性より付加価値を高めていきます」と旅行会社担当者に強調した。