杖立、わいた、鍋ヶ滝―温泉と自然が自慢 熊本県小国町
熊本県小国町から、小国ツーリズム協会長の渡邉誠次さん、わいた温泉組合長の岡本裕さん、町商工観光係長の緒方幸子さん、県大阪事務所の島本真樹さんがこのほど、トラベルニュース社大阪本社を訪れ、町自慢、自然と温泉をアピールした。杖立温泉は、弱食塩泉でメタ珪酸を多く含む。トロリとした肌触りのいい泉質はクレンジング効果や保湿効果に優れる。渡邉さんは「名物の蒸し湯で、お顔にも温泉の効能が表れます。美肌とデトックスにばっちり」。
古くから湯治場として栄えてきた温泉街は入り組んだ路地の散策が楽しい。みちくさ案内人のガイドツアーもある。温泉の蒸気と地元素材を生かした名物・杖立プリンはまち歩き必須の人気アイテム。隔月第1日曜日に開かれる朝市、杖立温泉みちくさ市では朝風呂とセットの朝ごはんが好評で、朝ごはん目当てに県外からも訪れている。
4月1日―5月6日は3500匹の鯉のぼりが温泉街を流れる杖立川上空を泳ぐ。集落総出で鯉のぼりをあげる祭りで、1匹1匹の鯉の腹に子や孫の名前を入れる。町外の人も頼める。
わいた温泉郷は、湧蓋山の山麓に点在する6つの温泉地の総称。無色透明、白濁など温泉宿によって泉質が異なる。至るところから蒸気が噴出し調理や暖房はもちろん、地熱発電所まである。湯量も豊富で、24時間利用できるコイン式貸切風呂はその都度一番風呂だ。岡本さんは「春は山菜、初夏はホタル、秋は紅葉と人混みを避けてゆっくりするには最高の温泉です。蒸気を生かした環境モデル地区としての視察も最近増えています」。
町の自然の代表格は鍋ヶ滝。お茶のテレビCMで採りあげられ一大人気スポットになった。緒方さんは「年間20万人ほどの方がお越しになられています。4月2日から6日はライトアップされます。滝の裏側を歩くことができ幻想的です」。ただ「ライトアップ期間中はすごい人出です。日の高いうちから滝でじっくり過ごしてください」。
昨年春から南小国町、産山村と共同で取り組んでいるのが「あか牛ファンディングプロジェクト」。世界農業遺産にも選ばれている阿蘇の草原を再生するため、あか牛の肥育を地域全体で盛り上げている。3町村36軒のレストランであか牛料理を食べると50円がストックされ、子牛を購入する。渡邉さんは「9カ月で3頭を購入できました。小国郷であか牛を食べて、阿蘇の景観保全に力を貸してください」。
熊本県小国町の皆さん