大学生に観光特使を委嘱 大阪観光局、まちづくりコンテスト入賞者へ
「大学生観光まちづくりコンテスト2015」大阪ステージ入賞者への大阪観光特使委嘱式が12月1日、大阪市中央区の大阪観光局で行われた。観光庁長官賞を受賞した武庫川女子大学大森ゼミナールチーム1、大阪観光局長賞の公立鳥取環境大学チームTUESらの学生が参加。大阪観光局の溝畑宏理事長から委嘱状を贈られ、入賞作のプレゼンテーションも行った。コンテストは、JTBコーポレートセールスと三菱総合研究所が事務局を務め11年度から毎年実施している。今年は大阪のほか、大分県や山梨県など5つのステージに65大学185チームが参加。
このうち大阪ステージには21大学40チーム、240人の学生が大阪府全域を舞台にした観光まちづくりプランを提出、9月に本戦が行われた。
武庫川女子大のチームは「目利きで穴場スポットの魅力を世界に発信」と題し、堺市の観光ボランティアガイド、大阪市中央区の老舗昆布店主が勧めたスポットをプラン化。豊臣秀吉も食べたと伝わる堺市の老舗のニッキ餅、食材店が多い空堀商店街で豆腐や昆布を購入し定食屋で炊き込みごはんづくりを体験する。「ガイドブックの定番ではない」大阪の魅力を面としてPRすることをねらった。JTB賞も同時受賞し、旅行商品化も具現化する。
鳥取環境大学のチームは、外国人観光客の訪問先が大阪市内の東西南北軸に偏っていることを是正するため大阪環状線を観光ルートとして提案。各駅ごとに魅力を見い出し、観光客がSNSに投稿したくなるスポットをつないだ。
大阪府知事賞の関西学院大学・榎本ゼミは、大阪中心部から1時間で行け、棚田など田舎の景観が広がる千早赤阪村で外国人向けの農村体験を考案した。
溝畑理事長は「素晴らしい作品をエントリーしていただいた。大阪の個性を発掘しテーマ性、ものがたり性で人に感動を与えることが大事。それをコーディネート、プロデュースする人がこれから必要です」。
大阪観光局では「受賞はゴールではなく今後も大阪の活性化につながる活躍を期待している」と呼びかけ、学生に観光特使の委嘱状と名刺を手渡した。
溝畑理事長(左)が委嘱状を手渡す